普段使いの日焼け止めは登山で通用する?SPF・耐水性・塗り直しの正解を解説

登山に必要なモノたち

「いつも使っている日焼け止めを持って行けばいいよね?」

実はこれ、条件次第です。普段使いの商品でも3つの条件を満たせば登山に使えます。この記事では、その条件の確認方法と、ドラッグストアで買えるおすすめ商品をタイプ別に紹介します。

登山の日焼け止めに必要な3つの条件

肌への影響を考えると、登山中の紫外線は街中とはレベルが違います。標高が100m上がるごとに紫外線量は約1%増加し、稜線では雪や岩からの照り返しも加わります。

まず自分が持っている日焼け止めのパッケージを手に取って、以下の3点を確認してください。

登山に使える日焼け止めの3条件

  • SPF50+/PA++++であること(数値が最大のもの)
  • UV耐水性★★または「スーパーウォータープルーフ」の表記があること
  • 行動中に塗り直せる形状のものを持っていること(スティックまたはスプレー)

この3つがそろえば、普段使いのものでも問題ありません。1つでも欠けている場合は、登山用に別途用意することをおすすめします。

「UV耐水性」とは?ウォータープルーフとの違い

2023年から、日本ではウォータープルーフの表示に新しい基準「UV耐水性」が導入されました。

表示意味登山への適性
UV耐水性★★水に80分浸けてもUV効果が持続◎ 最適
UV耐水性★水に40分浸けてもUV効果が持続△ 可能だが塗り直し頻度を上げる
表示なし耐水性の保証なし✕ 登山には不向き

⚠ 「耐汗」≠「耐水性」に注意

「汗に強い」という表記は、UV耐水性とは別の基準です。汗に強くてもUV効果が落ちる商品もあります。必ず「UV耐水性★★」の表示を確認してください。

タイプ別おすすめドラッグストア商品

登山では「塗る場所」と「タイミング」によって、使いやすい形状が変わります。ベースはミルクやジェルで全体をしっかり塗り、行動中の塗り直しにはスティックやスプレーを組み合わせるのがベストです。

ミルクタイプ|出発前のベース塗りに

顔・首・腕などに広く塗るのに適しています。しっかりとした被膜をつくるため、登山前の最初の1回に最適です。

商品名メーカーポイント
アネッサ パーフェクトUV スキンケアミルク 耐水性★★資生堂汗・水で密着力が増す処方。登山系ブロガーにも愛用者が多い
ビオレUV アクアリッチ ウォータリーエッセンス 耐水性★★花王白浮きしにくく、コスパが高い。顔・体どちらにも使える
スキンアクア スーパーモイスチャーエッセンス 耐水性★★ロート製薬しっとりした使用感。低刺激処方で肌が弱い方にも

ジェルタイプ|べたつきが苦手な方・体に広く塗るのに

さっぱりした使い心地で、背中や足など広い面積に塗るときに便利です。ただし商品によって耐水性にばらつきがあるため、必ずパッケージで「UV耐水性★★」を確認してください。

商品名メーカーポイント
ビオレUV アクアリッチ ウォータリージェル 耐水性★★花王軽い使い心地。大容量タイプがあり全身塗りに経済的
スキンアクア スーパーモイスチャーゲル 耐水性★★ロート製薬みずみずしいテクスチャー。塗り広げやすく顔・体兼用

スティックタイプ|登山中の塗り直しに最適

登山中の塗り直しには、スティックタイプが一番おすすめです。グローブをしたままでも使えて、手が汚れません。鼻の頭・頬・耳まわりなどピンポイントで補充できます。

商品名メーカーポイント
ニベアサン プロテクト スティック 耐水性★★花王片手で使えるコンパクトサイズ。ウエストポーチに入れやすい
アリィー エクストラUV スティック 耐水性★★カネボウ白浮きしにくい処方。透明感のある仕上がり

スプレータイプ|髪・頭皮・重ね塗りに

帽子の上から頭皮に直接スプレーできます。首の後ろや耳まわりなど、塗り忘れやすい部位の補充にも役立ちます。ただし風が強い稜線では飛散するため、樹林帯や休憩時に使うのがポイントです。

商品名メーカーポイント
アリィー エクストラUV スプレー 耐水性★★カネボウ髪・地肌・衣類の上からも使用可。ムラなく広がる
コパトーン パーフェクトUV スプレー 耐水性★★大正製薬スポーツ向け処方。速乾性があり行動中でも塗り直しやすい

⚠ 購入前に必ず確認を:商品のラインナップや処方は毎年変わることがあります。ドラッグストアで手に取ったら、パッケージ裏面の「SPF50+/PA++++」と「UV耐水性★★」の2点を必ず確認してください。

部位別|塗る場所と量の目安

日焼け止めは塗る場所によって優先度が変わります。特に以下の部位は意識的に塗ってください。

部位優先度注意点
顔(鼻・頬・額)★★★ 最重要反射光の影響を直接受ける。塗り直し必須
耳・耳まわり★★★ 最重要帽子で隠れない部分。塗り忘れが多い
首・後頸部★★★ 最重要ザックと接触しても汗で落ちやすい
手の甲・手首★★ 重要グローブをしない場合は必須
足首・すね★★ 重要ゲイターやソックスで隠れない部分
頭皮・分け目★ 忘れがち帽子着用時はスプレーで補完
★ 忘れがちUVカット付きリップクリームを活用

登山中の塗り直しタイミング

塗り直しのタイミングを「シーン別」で決めておくと、忘れにくくなります。

シーンタイミングの目安使いやすい形状
出発前登山口到着後に全体へ塗るミルク・ジェル
樹林帯を抜けたとき稜線に出る前に追加スティック・スプレー
休憩中(山頂・山小屋)30分以上の休憩のたびにスティック・スプレー
汗をかいたときタオルで顔を拭いたあとスティック
昼食後出発前に必ず確認スティック・スプレー

💡 「2時間ごと」より「行動の節目」で考える

「2時間ごとに塗り直す」という目安はよく言われますが、行動中に時間を管理するのは難しいもの。それよりも「樹林帯を抜けたら」「休憩を終えたら」「汗を拭いたら」という行動の節目に塗るほうが、実際には塗り忘れを防げます。

白浮きが気になる場合の対処法

SPF50+の日焼け止めは白浮きしやすいものが多く、それを理由に薄塗りにしてしまう方がいます。しかし薄く塗ると効果が大幅に下がります。以下の対処法を試してください。

  • 「ノンケミカル不使用」商品を選ぶ:ビオレUVやスキンアクアなど、ケミカルフィルター採用商品は比較的白浮きしにくい
  • 顔は2回に分けて塗る:1回目を軽く薄く塗り、乾いてから2回目を重ねると白浮きが目立ちにくい
  • トーンアップ処方の商品を選ぶ:白浮きをパール感として活用する処方の商品もある
  • 体はジェルタイプを使う:顔はミルク、体はジェルと使い分けると白浮きを減らしやすい

アームカバーとの組み合わせが効率的

腕全体への塗り直しは、登山中には現実的ではありません。腕はアームカバーで物理的に遮断し、日焼け止めはアームカバーで隠れない部分(手の甲・手首・指)に集中すると効率的です。

アームカバーを選ぶときは「UPF50+」の表示があるものを選んでください。UPFはUVカット生地の規格で、UPF50+は紫外線を98%以上カットします。

▶ あわせて読む普段の日焼け止めでは登山に足りない理由|初心者が知っておくべき対策の全体像

この記事のまとめ

  • 普段使いの日焼け止めは「SPF50+/PA++++」「UV耐水性★★」「塗り直せる形状」の3条件を満たせば登山に使える
  • UV耐水性★★は水に80分浸けても効果が持続する最上位ランク。「耐汗」表示とは別物
  • ベース塗りはミルクやジェル、塗り直しはスティックかスプレーの組み合わせが登山向き
  • 塗り直しのタイミングは「2時間ごと」より「行動の節目」で管理する
  • 腕はアームカバーで物理的に遮断し、日焼け止めを塗る面積を減らすと効率的

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